【実検証!!大学給料】中国日本語日本人教師給料と副業の徹底検証

この記事でわかること

中国での日本人教師給料について、いろんなサイトで”安い!”と言われていますが、本当にそうなんでしょうか?そんなご質問をよく頂きます。給料が何に対して”安い!”かが大切だと思います。サラリーマンの皆さんのように月給制で考えるか?授業のコマ数で考えるか?によって変わってきます。

◯中国日本人教師の給料は決して安い!わけではありません

◯給料を授業コマ数で算出し、可処分所得で考えると安くありません

◯空き時間と自分の時間に使うか?副業に使うか?によって異なります

◯採用初年度は労使双方とも試用期間と思いましょう

中国全土で日本人教師は不足していますので、労働条件の見直しや給与改正が行われている一方で、空き時間を無理なく副業にあてた私の現状について説明します。

目次

1、現在勤務中の大学の給料と待遇

(1)給料:11,000元(11,000元x18円=198,000円)

1年目は大学での教師経験がなかったので、労働契約書通りに署名しました。交渉の鍵は2年目の契約更新時に向けて1年目にどれだけの成果を残せるか?です。2年目の契約更新時に何も要求しない場合、大学側は満足して今後も働いてもらえる教師として見ます。3年目に要求を出すと、”昨年は何も要求しなかったのになぜ?他にもっとよい待遇の大学が見つかりましたか?”などと思われてしまいます。

2年目の契約更新時に要求を出して、逆に改善してもらえなかったとしても、1年目通りに授業に取り組めば2年目の契約更新時に大学側は”要求を出してきたらどうするか?”という気持ちで対応してきます。この国の文化の一つに”言ってダメもと”があり、日本文化のように”察い合い”はありません。

関連記事:【実例付き説明】中国日本人教師価値を高め労働契約を優位に進める方法

(2)勤務日数:56コマ/月

1コマ=45分

1授業=2コマ(90分)

28授業/1ヶ月(7授業/1週間)

56コマx45分=42時間

夏休み+冬休み=約3.5ヶ月間休み(3.5ヶ月分の給料(11,000元x3.5=38,500元=約693,000円)は支払われます)

中国の暦の休み(春節(冬休みに含む)、清明節(1-2日)、労働説(2-3日)、端午説(1日))

11,000元/42時間=262元(262元x18円=4,716円)/1時間
上記内容は労働契約書内に記載されている限度時間で、実際には40-48コマ/月程度となり空き時間は更に増え、1時間あたりの給料も増えます。私の現在の実情は24授業/1ヶ月(6授業/1週間)

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48コマx45分=36時間

11,000元/36時間=305元(305元x18円=5,490円)/1時間

大学の日本語教師は時間割以外の空き時間は大学にいる必要はありません。前学期が終わる頃に次学期の希望時間割を連絡すればある程度応じてくれますので、空き時間、空き日数を有効に副業に使えます。空き時間に他業務のための拘束時間がない上に、移動時間、事前準備などは一般のビジネスでも当然あることで、時給換算すると中国日本語日本人教師の給料は安くありません。

(3)住居(無料)

単身なら大学内のゲストハウスが無料利用できますし、家族帯同なら大学付近に大学が借り上げたマンションを無料で利用できます。

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(4)大学への移動交通費(無料)

時間割により出勤すればよく頻繁ではないので多少不便ですが通勤バスがありますので無料利用できます。

(5)食事(安い)

大学内の教師専用フロアーで朝昼夜利用でき、私の勤務する大学では2元/1食(通常は15元/1食)でワンプレートに料理x3品、ご飯、汁が食べられます。食事には好みがありますので、毎食大学のレストランで取るのはきついかもしれませんが、大学にいる時間帯は大学のレストランで取り、それ以外は自炊か校外で外食すれば食費はかなり安くなります。

2、別の大学、高校、日本語学校での給料と待遇

(1)給料:250-300元/2コマ(90分):167-200元/1時間

現役の大学日本語教師ということもあり高校や日本語学校ではこの給料をもらえています。私は他に自分の仕事がありますので、既存の教師が都合が悪い時などにヘルパーとして非常勤で勤務しています。

(2)例えば空き時間をフルに活用(週休2日(大学と合わせて勤務5日間))

66時間/8時間=約8.3日間/1ヶ月

大学で3日間+副業として2日間/1週間

日本語学校:4コマ(2授業)/1日x2日=8コマx4週間=32コマx300元=4,800元/1ヶ月(24時間)

大学:11,000元+副業:4,800元=15,800元=284,400円(42時間+24時間=66時間)

3、現役大学教師は高校や日本語学校の需要が高い

(1)高校の需要

高校の日本語教師は中国人教師が多いので、会話授業ではほとんど音声データーを流しています。高考対策ではそれで良いのでしょうが、日本語を学習する高校生にとって日本人と会話できることは楽しみで、日常の授業への大きな刺激になります。更に現役で大学の日本語教師が指導しているとなると高校側は大歓迎です。

(2)日本語学校

日本の外国語教室のような管理ができていないので、教師が頻繁に交代したりするのもこの国の日本語学校の特徴です。そんな環境に自己管理のできる日本人教師が来ると、生徒募集の効果にもなるし、他の中国人教師への影響もあります。更に現役で大学の日本語教師をしているとなると給料面でも交渉できます。

4、日本語教師は副業が豊富

日本留学支援

インターンシップ支援

日本就職支援

などにおいて、”入り口部分(=学生の募集)”と直接繋げっているので、副業で他の学校などでの給料とは比較にならない収入が予想されます。私も実際にこのような仕事をしています。

日本はコロナ禍以降新しい業務体制が定着

日本から中国への出張が減少

学生たちへの直接説明や募集業務が減少

ネットを利用しコンサルタント募集へ変化しています

現地の個人や企業に依頼することが多くなりました

そんな環境の中、日頃から学生たちと接している日本人教師は同じ日本人であり、現役の日本語教師であることから、中国人仲介会社よりも高い信頼関係があり大きなチャンスです。

5、まとめ

現役で大学の日本語教師の信頼感は大きい

大学での授業時間割の調整次第で副業は十分にできます

夏休み+冬休み=約3.5ヶ月間休み(3.5ヶ月分の給料(11,000元x3.5=38,500元=約693,000円)は支払われます)

中国の物価から上記のような副業も合わせると給料は安くありません

勤務時間から見る給料の費用対効果は”大学+副業”で66時間≒約8.3日間/ 1ヶ月間で15,800元=284,400円です

副業にもいろいろあり、他の学校で日本語教える以外に、4項のような”●●支援”という仕事も楽しく将来性のある仕事ができます。

空き時間の確保、副業への積極的な対応、日本語を教えるだけの副業から付加価値の高い●●●支援への転換で収入は更に増えます

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